私が普段からこなしているインターバルトレーニングの種類と目的について私なりの考えを記載していこうと思います。
マラソンを目指す上でのインターバルというより、5000mを目指すインターバルを重点に書いていこうかと思います。
もちろんマラソンを走る上で5000mの走力は必要不可欠であり、スピード練習をする上で大切な練習であることは間違いありません。
①1000m×5本 間1000m
1000mを走り、レストは1000mを取ります。そして、それを5本繰り返します。
このインターバルトレーニングのレストはゆっくり体力が回復するくらいのペースで大丈夫です。どれくらいですかね?人によるかと思いますが6分〜8分とかけていただいて大丈夫です。
その代わり、
1本1本を丁寧に全力で行うことを心掛けて下さい。
この練習の目的は、本番に直接繋がる再現性の高い練習という訳ではありませんが、
まだ速いスピードで長い距離を走れるだけの準備ができていない状態の方が、
本格的なスピード練習へ移行していく際の導入におすすめです。
もしくは、
普段のインターバル練習以上に速いスピードを体に刻みたいときにおすすめです。
1000m5本行うわけですが、1本1本の間を確実にとり、ある程度回復させた状態で2本目をスタートするため初心者の方でも取り組みやすいと思います。
本格的なスピード練習へと移行する前の段階、もしくはさらなるスピードに刺激を入れたい場合に取り入れてみて下さい。
②400m×10本 間 400m
この練習は①の練習の400m版と捉えていただけたら良いと思います。
普段みなさんが行っている400mのインターバルですと、間のレストは200mであり、しかもその間の200mのペースもあまり落とさないようにと意識して練習されていることかと思います。
本来の最大酸素摂取量を鍛える目的のインターバルでしたら、そちらの方が正解です。
それについても後で紹介しますが、
今回挙げさせていただいた練習の目的は①の練習と共通します。
・スピード練習の初期段階
・さらにスピードに刺激を入れたいとき
・インターバル初心者にも優しい
このような目的のために行います。
そのため間のレストを400mと長めにとり、さらにその400mは、ゆっくり息が整うペースで大丈夫です。2分以上かけていただいても大丈夫です。
しかし、
その分1本1本 400mを丁寧にこなしてください。
ここが重要です。
③1000m×5本 間400m
これは、私が1000mのインターバルで特におススメするやり方です。
みなさんは、間のレストは200mのインターバルを想像していると思いますが、インターバルの基本的な考え方は最大酸素摂取量を鍛えるということです。
〈最大酸素摂取量について詳しくはこちらの記事を参照ください〉
インターバルの実践レベルでの本物の使い方とは① – マラソン完走からサブスリーまでランナー養成ブログ
本番での再現性を度外視した場合、実際のところ、得られる効果は1本1本1000mを走り切る部分に依存してきます。それでしたら、レストを200mと短くし後半ペースが垂れてしまうよりは、しっかり400mを取り5本とも一定のペースでやり切った方が効果はあります。
しかし、ここでいうレストの400mは、しっかり休み切るのではなく、一定のリズムで走るジョグを心掛けて下さい。多少の回復はするが若干まだ疲れが残っているって感覚がベストです。
レベルにもよると思いますが100秒〜150秒前後になるかと思います。
疾走区間の設定ペースですが、目標となる5000mのタイムを5分割した1000mごとのラップから-3秒〜に設定するように心がけてください^ ^
例)5000m20分が目標の場合。5分割した1000mごとのラップは4分ちょうど。それでしたらこのインターバルでは3分57秒より速く設定してみましょう。
こちらが普段行うインターバル練習のメインになると思います。
④1000m×3本 間200mまたは400m
この練習は私が1番好きな練習です。
3本にすることにより設定タイムは多少あがりますが、最後まで集中して取り組むことができます。
今日は少し疲れたな、量ではなく質で勝負したいなっていう時は5本ではなく3本にし、集中して行ってみてください。
5本のインターバルでは3本目4本目が1番きつく慣れないうちはタイムが落ちがちですが、3本にしてあげることで、3本とも目標タイムを守りきってやれる可能性がぐんと上がりますよ!
間のレストですが、より実践重視ですと200m、スピードに重きを置きたい場合ですと400mを取ると良いかと思います。
私が行っている感覚ですと、3本は案外サクッと終わり、次の日に疲労があまり蓄積せずに済むことが多いです。そのためこの設定での練習は本当に重宝します。
量は少ないのですが、質は高い!理想の練習ではないでしょうか^ ^
⑤1000m×5本 間200m
とうとうやってきました王道中の王道のインターバルです。
このインターバルは、現在の実力試しとでも言いましょうか、
完全に実践向きの練習です。
試合が近い時期に総仕上げとして取り入れてあげるべき練習です。
普段から設定ペースを守ってこなせる方でしたら良いのですが、途中タイムが落ち込むような人は気を付けて実施してください。
とても精神的にストレスのかかる練習ですので、頻繁にやる必要はないでしょう。
もう一度こちらの記事で最大酸素摂取量を鍛える練習というのはどういうものか把握してください。
インターバルの実践レベルでの本物の使い方とは① – マラソン完走からサブスリーまでランナー養成ブログ
必ずしもレストが短ければ良いという訳ではないとういことがわかっていただけるかと思います。
結果この練習はより本番を意識した再現性の高い練習であり難易度は高いとお考え下さい。
疾走区間の設定タイムですが、目標とする5000mのタイムを5分割した1000mごとのラップタイムの平均でOKです。
20分が目標であれば、4分ちょうどで5本といった感じです。
実践向きの練習なため、ここでは間のインターバルのタイムも意識してあげなければなりません。速くなりすぎず遅くなりすぎず!
実力に応じて60秒〜80秒くらいを目安にされるとよいと思います。
これが独走でできれば、設定タイムでほぼほぼ本番で同じタイムが出せる実力があります!
⑥400m10本〜12本 間200m
こちらは、先ほどの⑤の400mバージョンだと思っていただけたら大丈夫です。
実践向きの練習で、より⑤よりスピードを意識したい時に取り入れてあげると良いと思います。
基本的に設定タイムは5000mのタイムを5分割した400mの平均ラップタイムで設定するイメージで良いのですが、気持ち速めに400mあたり2秒ほど短縮した設定タイムでできると尚良いです。
例)5000m20分を目標にしたとします。これは、400m96秒ペースです。ですので、このインターバルの設定タイムは400m96秒で良いのですが、速めに94秒で設定できると尚良いということです。
⑤に比べよりスピードを意識したインターバルであるため、このような設定としています。
こちらのインターバルで特に気をつけなければならないことは、レストの200mが決して遅くなりすぎてはダメだということです。
難しい話になってきますので、簡単に説明しますと、最大酸素摂取量を鍛える際には走りだし約2分後から効果がでると言われています。
ということは、1000mのインターバルを5本、1本あたり3分でこなすとします。
すると1本あたり1分間最大酸素摂取量を鍛える練習となるということです。(3分-2分=1分)結果5本終えると5分間の効果があったという風になります。
そのため、400mのインターバルですと疾走時間が2分間にも満たないため最大酸素摂取量を鍛える時間までの疾走時間が足りていません。
しかし、
間のレストの200mを短くすることで、次の400mへ移る際に呼吸が回復せずスタートするため、最大酸素摂取量への刺激を与えるために必要とする2分間の時間が短くなると言われています。
最初は2分経過しないと鍛えられないので、400mだとどうしても足りません。それが2本目、3本目と呼吸が回復しない状態でスタートすることにより、1分30秒から効果が出始める→1分から効果が出始めると短縮されるということです。
〈詳しくはこちらの記事を参照ください〉
インターバルの実践レベルでの本物の使い方とは① – マラソン完走からサブスリーまでランナー養成ブログ
そのためこのインターバルをする際には、間のレストの設定タイムが決して遅くなりすぎてはいけません。これだけは注意してください。
レストの200mはおおよそ、実力に応じて55秒〜75秒とかで良いと思います。この辺は自分で楽になりすぎないように調整されてみてください。
これらのインターバルをどのタイミングで行うべきかは、基礎、基礎の応用、LT走で閾値の能力を鍛えてあげた後が良いと思います。
詳しく実施するタイミングについてはこちらの記事で紹介しています。
ここまでに大まかなインターバルの種類についてお話ししました。
参考にしてみて下さい。
コメント