何度か別記事でマラソンであったり中長距離において今以上に実力をつけたいと考えた場合、基礎段階の練習がとても大切であると記載してきました。
そもそもスピード練習をきちんと受け入れてくれる身体がなければ、いくらスピード練習をしたところでそれを消化できるはずもなく効果が半減してしまいます。これはどういういった理由からそう言えるのでしょうか。簡単に例をあげながら説明したいと思います。
その理由について、
佐々木功「ゆっくり走れば速くなる」
の本を引用して簡単に書いてみます。
この本が気になる方はこちらから
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タイトルを読んで字のごとく目から鱗の内容となっています。
それでは説明してみましょうか。
何らかの練習を過去に積んできて現在基礎の土台が
10の能力のあるAさん
11の能力のあるBさん
の2人がいると仮定し2人について比較したいと思います。
まず、練習というものは、土台に対して掛け算で効果をあらわします!
例えばお互いが5のレベルの練習をこなしたとします。仮にペース走が5のレベルの練習だとしたら、この2人がペース走を行ったとします。
ここでこの練習の効果がどれだけAさんBさんに現れるのかは、土台の基礎能力によって変化してきます。
その5のレベルの練習を受け入れる土台が大きければ大きいほどその練習の効果は、互いの土台の能力10、11に対し掛け算を行うように現れてきます。
基礎能力10のAさんが5のレベルの練習を行った場合
Aさんの場合10×5で50の練習効果を発揮します。
同じ要領で
基礎能力11のBさんが5のレベルの練習を行った場合
Bさんの場合11×5で55の練習効果を発揮します。
(※レベル5の練習がペース走だとしても、選手のレベルによって設定タイムの差は変わってきます。)
このことから、もしAさんがBさんと同じ練習効果を得るためには、5.5のレベルの練習を行わなければならないことになります。(10×5.5=55)
ここで立ち止まって考えてほしいのですが、
練習のレベルを6、7、8と上げていくには限界があります。例えば、インターバル10本の練習がレベル6だとしたら、レベル10の練習はインターバル20本とかになってしまいます。だとしたらレベル15の練習は?考えるだけで嫌になりますよね。
仮にレベル10の練習まで上げることができたとしても、そこには常に怪我との隣合わせです。
また次に
Aさんが、10の練習をしたと仮定すると、練習効果は土台10×練習レベル10で100となります。
それでしたらAさんが基礎をきちんと積み上げ基礎の土台を12にしてあげたとします。するとどうでしょうか。練習レベルを8.5でおこなってあげたとしても、12×8.5=102となり、練習レベルが低くてもほぼ同じ効果が得られるということです。
さらにもうひとつ
土台が12になったAさんがレベル10の練習を行った場合、120の練習効果をあげられます。
もし、土台が10のままですと120の練習効果を得るためには、12のレベルでの練習をしなければなりません。それはもう筋肉を破壊するようなとてつもなく激しい練習が必要になってくるかもしれません。
このように少しわかりにくい例となったかもしれませんが、
ここで言いたいことは何と言っても基礎の土台をきっちり積み上げておかないと、強い練習を受け入れる体の準備ができないということです。
かなり激しい練習をガンガン頑張ったところでそれを受け止めるだけの基礎がないと、さきほど例にあげた掛け算されるようにあまり効果が実感されないのです。
要は1次方程式を知らない人に2次方程式を教えても、少しずつ理解はできるかもしれませんが、理解できるスピードが遅いということです。1次方程式を知ってから2次方程式を勉強すればその知識はすんなりと入ってくると思います。
マラソンだけ特別で基礎がなく応用ばかりしていたら速くなるというのは間違った話なのです!
これで基礎の土台作成がいかに大切であるのかわかっていただけたかと思います。そしてその基礎をどのように作っていけば良いのかといいますと、こちらの記事を参考にしてください。
伸び悩んでいるランナー必見!ランニングの本物の基礎固めとは! – マラソン完走からサブスリーまでランナー養成ブログ
そして、その土台の上にスピードであったりスタミナであったりを積み木のように1つ1つ丁寧に積み上げていくのです。
怪我する時は基本的に一気に走行距離を伸ばしたり、一気に強度を上げたトレーニングを行った際に起こりがちです。
しかし
1つ1つ積み上げられた基礎はそのような怪我のリスクも最小限に抑えることができます。
サブスリー目前に何度も立ち止まって何年も時間が過ぎてしまった方、一度頭の中でゆっくり考えてみてください。基礎を疎かにしていませんか?本当に1つ1つのポイント練習が100%自分の体に吸収できていますか?消化不良になっていませんか?
サブスリーは努力の仕方さえ間違わなければさほど達成するのに年数はいらないと私は思います。
どうしても難しくて諦めてしまった方、他の記事を丁寧に読んでみてください。
それでもどうしてもダメならメニューの添削しますので、遠慮なくお問い合わせから話しかけてくださいね^ ^
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