今回は、長距離を走る上でとても大切な1000メートルの必要性についてお話ししたいと思います。フルマラソンは42.195キロだし1000mのタイムを上げたところで何か変わるの?ってのがみなさんの本音だと思います。
フルマラソンしか興味がない方でも1度ザッと目を通していただけると今後の練習へのアプローチの仕方が変わるかも知れません。
まず、
私は、5000メートルを速く走るために必要なスピードは1000メートルのスピード
フルマラソンを速く走るために必要なスピードは5000メートルのスピード
であると考えています。
どういうことかと言いますと、5000メートルを速く走るためには1000メートルのタイムが軸となり、フルマラソンを速く走るためには5000mのタイムが軸となるということです。
1000メートルのタイムが上がることは、5000メートルのタイムの伸びへと繋がり、また5000メートルのタイムの伸びはフルマラソンのタイムの伸びへと繋がります。
ここから分かる通り
1000メートルのタイムを上げることはフルマラソンにも最終的に活きてくることがお分かりになるかと思います。
直接すぐさま1000mのタイムがフルマラソンに直結するということではないのですが、1つ1つあらゆる能力を上げた結果それがフルマラソンの最終的なタイムの伸びにつながるということです。そのひとつが今回紹介する1000mのタイムをあげることです。
本来はこちらの記事のように1つ1つ順番に積み上げていかなければなりませんが、今回はそのうちの1つの時期の内容に特化しています。
具体的に5000メートルのタイムと1000メートルのタイムの相関性をお話しします。
5000メートルのタイムはおよそ1000メートルのベストタイムから予想できます。
それは1000mのベストタイムに+20秒前後をしてあげ、それを5倍したタイムがおおよそ5000メートルで現在その方が出せる可能性のあるタイムということになります。
どういうことかと言いますと。
1000メートルのベストタイムが2分40秒の人ですと、5000メートルは、(2分40秒+20秒)×5=3分×5となり15分で走れる可能性があるということです。あくまでも可能性です。
1000メートルのベストが3分の人ですと、3分20秒×5で16分40秒がその方の5000mにおいて走ることができるおおよそのタイムだということです。
この+20秒前後になるということが今回知っていただきたいことです。自ずと、1000メートルのタイムから5000メートルのタイムの限界が予想できます。
1000mのベストが3分の人が、5000m15分30秒で走ることは難しいということです。15分30秒ってことは1000mあたりのラップが3分6秒であり、ベストの3分から+6秒ほどの差しかありませんので。
1000mと5000mの相関を調べると、ほとんどの方が+15秒〜25秒の間に収まっています。
+15秒に近づけば近づくほどその方は有酸素能力が高く、+25秒に近づけば近づくほどその方は無酸素能力が高い、もしくは単純な練習不足ということになります。
実業団で走られている方は、月間800キロ前後という市民ランナーでは考えられないような距離を走られています。そのため多くの方が有酸素能力に優れ、5000mのタイムも+15秒に近い方が多いです。
と言うわけで、5000mのタイムはおおよそ1000mのタイムから限界が予想できるということです。それでしたら遠回りに感じるかもしれませんが、いったん1000メートルのタイムを上げてしまおうと言う考えに結びついてほしいのです。
同じような考えでフルマラソンは5000mのタイムでおおよそ予想できます。その方の有酸素能力が高いか低いかである程度の差は出てきますが、フルマラソンで出せるタイムの限界は大方予想できるということです。
この理屈がわかれば、早速今日から1000メートルのタイムの強化も視野に入れてみてください^ ^
1年中同じような練習ではなくフルマラソンのシーズンから離れている時期等を利用し、取り組んでいただけると良いと思います。
私が行っていた1000mのタイムをあげる簡単な練習例を書いてみます。
まず1000メートルを5分割し、200メートル×5本に分けます。それから1本1本の間を100メートルとります。
これを2〜3セット行う!というものです。
(200メートルダッシュ→100メートルジョグ×5本)
タイムは目標とする1000メートルのタイムより若干速いタイム設定で良いかと思います。
または、400メートル×3本間は100メートルでも良いでしょう。これを2〜3セット。セット間は15分ほどとり完全に呼吸を整えてからスタート。
こちらですと1000メートルの目標タイムのペースでこなす事を心がけてください。
それから、このようなトレーニングを行う際はあまり重すぎる靴では十分なスピードが出せないため、シューズにも気をつけてください。厚底よりは薄底。靴のグラム数でいうと、やはり220グラムを超えてくるとスピード練習には重いかなと感じます。
以上、ぜひ1000mのタイムをあげ、5000mのタイムを速くし、そしてその5000mがフルマラソンのタイムの短縮へと繋がることを知っていただきたいと思います。
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