今回は私の中のマラソンへのアプローチ方法をお話しします。
あくまで1つの例として参考にしていただけたらと思います。
1つの読み物として気楽にお読みください。
フルマラソンのペースはどんなに優れたランナーでも自身の閾値ペースを超えることはないと言われています。
そもそも閾値ペースとは60分の間継続できるペースで走ることであり、フルマラソンを60分間で走り切ることは不可能です。
ゆえに閾値ペースを保ちつつフルマラソンを走ることは不可能であることは言うまでもありません。
フルマラソンのタイム短縮に閾値能力を上げる必要性
それではフルマラソンのタイム短縮に自身の閾値能力を上げる必要性がなぜあるのかと言いますと、それは物凄く単純なことで、閾値能力が上がるにつれ閾値以下のペース、マラソンペースもそれに付随し底上げがなされるからです。
いわゆる閾値能力が高ければ高いほどフルマラソンのタイムにそのまま直結する可能性が高いということです。
閾値能力を上げるための具体的な練習内容に関しては、下記記事で紹介していますので、そちらをご参照いただけたらと思います。
ランナーのためのペース走の本物のやり方とは①
閾値能力を鍛え、その能力をマラソンへ結びつける私なりの手順
まずは閾値走を実施できるレベルにいない方はジョグ等により基礎を構築し、閾値走を実施できるレベルを目指しましょう。
基礎から取り組みたい方は、下記記事で紹介しているジョグからまずは取り組んでみることをお勧めします。
ここでは、すでにそのレベルにいる方を対象に話を進めていきます。
閾値能力をマラソンへ結びつける手順①
まずは週に1度閾値走を固定し、数ヶ月単位で閾値能力の上昇に取組みます。
内容としましては、6000m〜8000m走に取組みます。
ペースは、自身の5000mの自己ベストがわかる方であれば、そのベストタイムの1kmあたりのラップペースを算出し、そのタイムから1kmあたり+15秒〜20秒してあげたペースを基準としてください。
詳しくは下記記事をご参照ください。
ランナーのためのペース走の本物のやり方とは①
この閾値能力を鍛えることに関して、私のやり方としましては、
週に1回3ヶ月程度実施し、その中で3.4回安定して走れるペースであれば設定を少し上げ、3ヶ月単位で閾値能力の上昇を観察してあげています。
閾値能力をマラソンへ結びつける手順②
手順①により自身の閾値への刺激はかなり入ったかと思います。
それを今度はマラソンへ繋げていくにあたり、以前までの8000m走をより長い距離で実施していきます。
そこで次に私が取り入れているのが12000m走です。
8000m走を週1回月4回実施していたものを、月に2回8000m走、月に2回12000m走へと練習内容を変更してあげます。
ここでの12000m走の設定ペースですが、前回の8000m走のペースより+5秒程度してあげたペースを基準とします。
これにより、より長い距離を高いレベルで継続して走る力を身につけていきます。
12000m走を2〜4回程度取り入れて、次の手順へと進みます。
閾値能力をマラソンへ結びつける手順③
8000m→12000mと段階を踏んできました。
ここでさらに距離を増やします。
今回の手順③は、16000m走です。
ペース設定ですが、手順①の8000m走から+10秒程度、手順②の12000m走から+5秒程度してあげたペースを基準とします。
最初はかなり速いペースに感じるかもしれません。
しかし繰り返すことによりかなり高いレベルでの持久力を養うことができます。
この高いレベルでの持久力を養うことはとても大切です。
練習頻度ですが、前回までの12000m走を16000m走へと変更します。
1ヶ月のうち月に2回8000m走、月に2回16000m走を実施するといった具合です。
手順①の基準の6000m〜8000mから+10秒で16000m走をする訳ですが、このレベルは恐らくほとんどの方にとってはマラソンペースもしくはマラソンペースより速いペースとなります。
ここまで段階を踏んでやり切ることで、少しペースを落としてあげると20km〜30km走でも走りきれる力は確実に付いていると思います。
16000m走を今回のような高いレベルでこなすことで20km走、30km走を決してゆっくりではなくある程度高いペースを保って走り切るための底力はついていると思います。
閾値能力をマラソンへ結びつける手順④
20km走、30km走へチャレンジ。
まずは、20km走をマラソンペースで走ることを目標とします。
これは結構ハードルが高いことだと思います。
しかし、8000m→12000m→16000mと段階を踏んできた方にとっては必ず到達できるものだと確信しています。
そしてマラソンペースから+5秒〜10秒程度してあげたペースで30km走を走り切る。
ここも1つの目標としてみてください。
マラソンペースで走り切ることが理想ですが、練習を積んでいる疲労のある中での30km走であり、本番のような緊張感がない練習の中での30km走であり、本番と違って練習では単独走の可能性もあるため、本番より遅いペースでしか30km走は走れない場合でも上手く調整することで本番は予定通りのレースペースで走ることは可能であると思います。
30km走の具体的な使い分けについては、下記記事で記載していますのでご参考にしてください。
閾値能力をマラソンへ結びつける手順⑤
閾値走により閾値能力の強化、そして高いレベルでのミドル走、ロング走をこなしてきた方に是非実施していただきたいものが変化走というものです。
私はこれを本番前数ヶ月かけ繰り返し実施したことで、ペースが乱れた時、多少のアップダウンによるペース変化、風によるペース変化、その他あらゆるペースへの変化に強い心肺を手に入れることができたと実感しています。
私が実施してきた変化走の基本の型ですが、
①マラソンペースの中に閾値ペースを加える
②ジョグの中に閾値ペースを加える
この2点で実施していました。
①に関してはマラソンペースの中で1km〜2km程度の短い距離を閾値ペースへと速め、そして再びマラソンペースへと戻す。これを3.4本繰り返すものです。
例えば
(マラソンペース4km-閾値ペース2km)×3本
といった具合です。
②に関しては距離も確保することを考えて練習へ取り組むようにしています。
例えば
ジョグ5km-閾値ペース5km-ジョグ3km-閾値ペース4km-ジョグ2km-閾値ペース3km-ジョグ1km-閾値ペース2km-ジョグ5kmといった具合にです。
これで30kmの距離を確保しつつ閾値への刺激を入れることができます。
しかし、この練習例は上級者向けであり、上記の手順④までこなした上でまだ物足りない人のためのものだと思ってください。
初心者の方は距離を調整され取組んでみられると良いかと思います。
ここでの工夫は練習をやり遂げるために、閾値ペースで走る距離を段階的に落としていっているところです。
これにより最初の閾値ペースを頑張ることにより練習メニューを達成できるという意識へと向かわせることができます。
最初さえ乗り越えればあとは何とかなる!といったところが狙いです。
変化走に関しては、下記記事で詳しく記載していますので、ご参考にしていただけたらと思います。
閾値能力をマラソンへ結びつける手順まとめ
今回の流れはあくまで私が数ヶ月かけフルマラソンへアプローチしていくにあたっての流れです。
1つのやり方としてこういうやり方もあるのだなという読み物として参考にしてみてください。
まずは閾値能力を鍛える。
これは1年中実施しても良いと思います。
それを実施しつつ、12km、16km、20km、30kmと決してゆったりとしたジョグではなく、目標ペースを持って段階的に実施していく。
時間はかかるかもしれませんが、マラソンに近道はないと思います。
しかし、行き当たりばったりの練習ではなく、自分自身で1つの方針を定め、それを達成すべく1歩ずつ前進してみてはいかがでしょうか。
決してその方針が遠回りだとしても、それに気づけただけでも成長だと思います。
私自身試行錯誤を繰り返し、色々なやり方を自身の体で体験し実施してきました。
そんな中、当たり前のことかもしれませんが、
まずは8000m走をしっかり走れるようにする。
それからそのレベルを活かし、16000mまで走れるようにする。
ここまでこなせることを1つのポイントとし、ここまでしっかり走れるようになれば、20km、30kmと高いレベルで走れることへと繋がりました。
今回の私なりの流れと、過去記事のサブ3達成、サブ3.5達成、サブ4達成、完走目標の記事を参考にいろいろと試行錯誤してほしいと思います!
・サブ3達成までの練習の流れ①!【保存版】
・サブ3達成に向けた練習でのペース設定!
・女性がサブ3達成する練習方法完全版!
・サブ3.5を達成するための練習の設定方法とは!練習ペースをしっかり把握しましょう!
・【保存版】サブ4を達成するための練習方法完全版
・【初心者必見】フルマラソン完走練習マニュアル
以上となりますが、1つの読み物として、時間を割いて最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
目標達成までのランニングメニューの提供します 他にない各個人に適したメニューの提供を心掛けています
コメント